サンアントニオ・スパーズのトレ・ジョーンズにとって、今シーズンは非常に重要な年となります。
これまで4シーズンNBAでプレーしてきたジョーンズは、信頼できるフロアリーダーとして成長し、チームのオフェンスを指揮する能力を発揮してきました。
しかし、スパーズのロスターに大きな変化が起きた今、彼がどれだけスパーズのユニフォームを着続けるかが焦点となっています。
役割の変化と新たな挑戦
ジョーンズは年々、チーム内での存在感を増してきました。
昨シーズンは77試合中48試合で先発し、1試合あたり平均約30分の出場時間を記録しました。
しかし、今シーズンはベテランのクリス・ポールが1年契約で加入したことで、彼のプレータイムは減少する可能性があります。
ポールが先発ポイントガードとして起用されるため、ジョーンズはセカンドユニットを指揮する役割に移行し、ザック・コリンズ、ケルドン・ジョンソン、ジュリアン・シャンパニーらとともにベンチからチームを支えることになりそうです。
この新たな役割はジョーンズにとって挑戦ではあるものの、彼はこれまでベンチからもチームに大きな影響を与えるプレイヤーであることを証明してきました。
3Pシュートの成長
ジョーンズのゲームで最も大きな成長を見せた部分は、3Pシュートです。
リーグに参入した当初、彼のレンジは大きな懸念材料でした。ルーキーシーズンではほとんど3Pを試みず、2年目には成功率が19.6%にとどまっていました。
しかし昨シーズンは33.5%まで改善。まだエリートとは言えないものの、確実に進歩を遂げ、相手ディフェンスを警戒させるまでになりました。
パスセンスと判断力
一方で、ジョーンズのアシスト能力は常に高く評価されています。昨シーズンは1試合平均6.2アシストを記録し、コートビジョンと正確なパスでビッグマンたちを巧みに活かしていました。
特に注目すべきは、ターンオーバーの少なさです。
1試合あたり1.5ターンオーバーしか犯しておらず、これはボールを長時間保持するポイントガードとしては非常に優れた数値です。
ジョーンズがコートにいるときは、スパーズのオフェンスがスムーズに展開され、彼のパスセンスがリズムを作り出しています。
ディフェンスでの貢献
ディフェンス面でもジョーンズは欠かせない存在です。
彼はディフェンスで常に積極的に相手のパスコースを遮断し、ターンオーバーを誘発するプレーが得意です。
また、スピードのあるガードにも対応できる敏捷性を持ち、相手に簡単に突破されることはありません。
このディフェンスの粘り強さはリーグ全体でも評価されており、スパーズのディフェンス戦略に完全にフィットしています。
今後の展望
とはいえ、ジョーンズには限界もあります。サイズが小さいため、シューティングガードとしての起用は難しく、ポジションの柔軟性に欠ける点が課題です。
また、クリス・ポールが健康を維持し、スパーズが若手スターのビクター・ウェンバンヤマの成長に集中する場合、ジョーンズの出場機会はさらに減る可能性もあります。
それでも、セカンドユニットを率いるリーダーとして、ジョーンズは自分の価値を証明するチャンスを持っています。
今シーズンがサンアントニオでの最後の年になるかもしれませんが、彼は全力でその役割を果たし続けるでしょう。
ファンは、彼のエネルギーとディフェンスでの粘り強さを引き続き期待して良いでしょう。たとえ役割が変わっても、ジョーンズはスパーズにとって重要な存在であり続けるはずです。
引用元:SI.com
引用画像:San Antonio Spurs Photo Galleries
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