スパーズのロスター再編成の行方：転換点に立つチームの未来

サンアントニオスパーズは 2024年のオフシーズンに突入し、ドラフトやフリーエージェント契約など様々なイベントが待っています。

2024-25シーズンに契約しているサンアントニオ・スパーズの選手は12人います。

そのうちデボンテ・グラハム、ジュリアン・シャンパニー、チャールズ・バッシーは契約は保証されていません。

これから先7年間のドラフトで様々なプロテクト付きの15個の1巡目指名権を持ち、21個の2巡目指名権も持っています。

この夏約19Mドルのキャップスペースがあり、長期契約が少ないため柔軟性が高いです。

しかしロスター枠は15人（2way契約の3枠）しかありません。

スパーズのロスター構成は複雑な状況となっています。

最終的には数名は手放す必要があるでしょう。

Pounding The Rockの記事で、今後のロスター構成の考え方について興味深い内容が投稿されたので紹介します。

資産を蓄え、チャンピオン争いに加わるための才能を獲得する時が来るまで待つ。

これは再建中のチームによくあることです。

ウルブスとサンズの例

ティンバーウルブズがルディ・ゴベアのために多くのドラフト資産を放出したことを見てきた。

フェニックス・サンズは比較的若いコアでFINALに進出したにもかかわらず、ケビン・デュラントを獲得するために多くのドラフト資産と若い選手をトレードした。

これらの状況の共通点は若いスターと成功の証だ。

ゴベアのトレード前のシーズンに、ウルブズはアンソニー・エドワーズとカール・アンソニー・タウンズの活躍でプレーオフに進出した。デュラントを獲得する前には、サンズはデビン・ブッカーとクリス・ポールの素晴らしいプレーでFINALに進出した。

スパーズはパズルの一部を解決している。歴史的なルーキー・オブ・ザ・イヤーのシーズンを経て、ヴィクター・ウェンバンヤマは将来のスターとして確立された。

それにもかかわらず、サンアントニオは22勝60敗でシーズンを終え、前年と同じ成績だった。

再建→プレーオフには時間がかかる

再建のコアとなる選手がいるが、他のロスターが競争力を持っているとはまだ証明されていない。

スパーズのフロントオフィスからの全ての情報は、このプロセスを急がないというものだ。

スパーズのヘッドコーチ兼バスケットボール運営責任者のグレッグ・ポポビッチは昨シーズンのL’Equippeで語った。

一般の人たちの意見は…わからないし、フロントのことを理解していない。

ヴィクターのような選手をドラフトするのを見た時、誰もが彼が才能を持っていることを知っている。

しかし、才能だけの問題ではない。

マイケル・ジョーダンの最初のタイトルは彼の7年目に来た。ニコラ・ヨキッチは最初のリングを獲得するのに8年かかった。

私たちにはヴィクターの成長が速くなることを期待する権利があるが、ステージを飛ばすことはできない。

チームを作るには時間がかかる。それが簡単なら、毎年違うチャンピオンがいるはずだ。

過去20年間、同じ組織が続いている。私たちの成功のサイクルは長く、3つの10年間にわたって続いている。

ある時点で、一から始めなければならない。それが今の私たちの位置だ。

グレッグ・ポポビッチ

またスパーズGMのブライアン・ライトも同様のメッセージを繰り返してきた。

Brian Wright offered some insight into the Spurs’ rebuilding plans at the NBA Draft Combine yesterday: pic.twitter.com/i0ZvpbDkUJ

— Noah Magaro-George (@N_Magaro) May 19, 2023

ロスターの次のステップは？

スパーズが「ステップを飛ばさず」にロスターをゆっくりと構築し続けるならすべてのドラフト資産をどう管理するでしょうか？

多くの若い選手を育てることはできない。

ロスターの端にいる選手たちは追い出され始めるだろう。

3年目のマラカイ・ブラナムやブレイク・ウェスリーのような選手は、貢献できることを示さなければならず、証明できなければ先に放出されるでしょう。

ドミニク・バーロウやサンドロ・マムケラシュビリのような2way契約の成功例も犠牲になる可能性がある。

チェディ・オスマンやグラハムのようなベテランを再契約するかどうかの厳しい決断も必要になる。

サンアントニオは今年2つのトップTOP10ピックを迎える可能性があり、2025年のドラフトで3つの1巡目指名権を持つことができる。

若手を育てる期間は限られている

若い才能の加入があり、スパーズはそれらを育てる必要がある。

しかしウェンバンヤマがスーパースターに成長している間にどれだけの若い選手を育てる時間があるのか？

若い選手とドラフト資産の豊富さにはサンダーも同様の状況に直面していた。

2021年には1巡目で3つの指名権を持っていた。

OKCはそのうちの1つを将来の2つの1巡目指名権と交換した。

ロスター上の選手を優先するためにドラフト資産を先送りすることは、資産を多く持つチームにとっては一般的だ。

これはスパーズがウェンバンヤマを中心にロスターを発展させる中で行う可能性があることだ。

ドラフトでトレードダウンしたり、資産を貯めたりしてスターを獲得するためのトレードに使用できる。

大物選手を獲得してスパーズが争えるチームにすることは、このロスターに迫っている。

多くの資産と若い選手を持っているため、それは遅かれ早かれ実現するだろう。

これを「スターハンティング」と呼ぶが、それは避けられない感じがする。

今年の夏は実現する可能性が低い

ただ噂されているにもかかわらず、今夏にそれが起こる可能性は低いと思われる。

組織のコメントやこれまでのチームの成果からすると、今夏はそれが起こる可能性は低い。

しかし、最終的にはロスターを改善し理想的な15人のチームを編成するためには、スターハンティングを行う必要があるだろう。

ライト、ポポビッチ、そしてスパーズのフロントオフィス全体は、利点のある状況を作り出した。

フランスの天才、ウェンバンヤマを中心に競争力のあるチームを作り上げるための大量の資産を持っている。

厳しい決断が迫っており、ファンのお気に入りの選手が犠牲になる可能性もある。

サンアントニオのロスターは大きな変化の瀬戸際に立っている。

それは、このオフシーズンかその後すぐにやってくるだろう。

引用元:Poundingtherock