将来の殿堂入り候補であるサンアントニオスパーズのビッグマン、ラマーカスオルドリッジはNBAで過小評価されているプレイヤーの一人です。
右肩の手術でシーズンの最後はプレイできなかったにもかかわらず、オルドリッジはキャリア最高の平均1.6ブロック、フィールドゴール成功率53.2%を記録しました。
プレイは年々熟成してチームのニーズに柔軟に対応できています。
デローザンのドライブスペースを広げるために、シーズン中にモデルチェンジを行いました。
ストレッチビッグとして3ポイントを打つ本数を大幅に増やしました。
しかしオーランドバブルのヤングコアの素晴らしいパフォーマンスにより、ロスターの立ち位置が変わる可能性が高いです。
オーランドバブルで起きた変化
オーランドバブルではオルドリッジの不在に伴い、試合のペースを大幅にあげました。
スパーズのヤングコア中心としたラインナップは、今までのハーフコートを中心としたバスケットから、フルコートでトランジションを早くして攻めるスタイルに変わりました。
オーランドバブルでの8試合で平均ペースは105.5を記録しました。
今シーズン平均のペースが101.14でした。
ちなみにオルドリッジがコートに入るときは最も遅いペースの99.82です。
ヤングコアのユニットは平均得点でチーム1位のオルドリッジがいないにも関わらず、ヤコブによってディフェンスのインパクトを上げそれを補いました。
3人の若いガード、ホワイト・マレー・ロニー を並べることで新しいアイデンティティが発見されました。
この型破りなラインナップはオーランドバブル内で4位のネットレーティングでした。
来シーズンデローザンとオルドリッジをラインナップに並べても、同じような結果を生み出す可能性は低いです。
今後どのように調整する?
この良い流れを維持するためにオルドリッジは一歩引いた役割を受け入れる必要があると思います。
4年前にはオルドリッジがより少ない役割で一歩下がるように求められた時はトレードを要求した背景もあります。
しかし彼もその時の状況とは異なり現在35歳です。
100ポゼッションあたりのチームの得点ではヤコブはプラス9.6ポイント、オルドリッチは-5.3ポイントです。
ラインナップが違うとはいえヤコブの方が機能しているという事実は拭えません。
もし役割を一歩引くことができないと言うのであれば、今のチームには向いていないのかもしれません。
オーランドバブルで展開したテンポの速いペリメーター志向のオフェンスには、ドリブルハンドオフ( ドリブルしながら手渡しパスをすること) ができるビッグマンが必要不可欠です。
これができるには豊富な運動量、パスセンスが必要です。
ボールキープの時間が長いオルドリッジは少し苦労しています
ヤコブ、ユーバンクスはそれに適しています。
オルドリッジを機能させる方法
オルドリッジが一歩引いた役割を受け入れチームを優先することができれば、スパーズがプレーオフに戻るのを大きく支えることができます。
オルドリッジがこのチームで新しい役割を見つける際にインスピレーションを得ることができる二人のプレイヤーがいます。
それはラプターズで優勝に大きく貢献したマルク・ガソルです。
今シーズンガソルはラプターズで26点4分間プレイし チーム最高の ON/OFF Court リファレンスを持っていました。
ガソールは92%センターとしてプレーして、ベンチからベテランリーダーとして活躍しています。
グリズリーズでは中心選手としてポストアップを中心に何でも行っていましたが、現在はスクリーナー&スポットアップシューターとして非常に機能しています。
トップの位置からゲームメイクもできます 。
もう一人はミルウォーキーバックスのブルックロペスです。
本来リーグ有数のポストプレイヤーでしたが、今ではリーグで最も影響があるフロアスペーサーの一人になりました。
またNBAで最も支配的なリムディフェンダーの一人になりました。
この二人のようにシューティングとディフェンスを優先することでオルドリッジのキャリア晩年で体への負担は大きく減ります。
そのためにもオフシーズンでは トランジションが早いバスケットに備えて 脚力の教科、体重の減量に励む必要があります。
オルドリッジのシュート力が素晴らしく、それを生かす必要はありますが彼の一歩引いた役割と若手の成長のためにも役割を変更する必要があるのかもしれません。
本人はスパーズでキャリアを終えたいと明言しているので、フォア・チームの姿勢でチームを支えてほしいですね。
来季も信じています。
引用記事
https://airalamo.com/2020/08/15/san-antonio-spurs-outgrown-aldridge/
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